オールオン4のメリット・デメリット
オールオン4は、全ての歯を失い顎の骨が少なくなってしまったケースでもインプラント治療を受けることができる、画期的な治療法です。ここでは他の治療法と比較した場合の、オールオン4のメリットとデメリットをご紹介していきます。
総入れ歯と比較した場合
- よく噛める
- オールオン4は、顎の骨に埋め込まれたインプラントが人工歯をしっかりと固定しますので、噛んだ刺激が直接顎の骨に伝わります。そのため、天然歯に近いしっかりとした噛み心地を得ることができます。一方、総入れ歯は天然歯に比べて2〜3割の咀嚼能力と言われますのでその違いは歴然です。
- 違和感が少なく、発音しやすい
- 総入れ歯の場合、歯茎や粘膜を広く覆いますので、違和感が強く、吐き気を催してしまう方も少なくありません。また、特に慣れないうちは発音しにくく、滑舌が悪くなりがちです。オールオン4は入れ歯のように歯茎を覆うことはありませんので、違和感もほとんどなく、発音にもほとんど影響がありません。
- 痛みが出ない
- 総入れ歯は粘膜に擦れたり、入れ歯と歯茎の間に食べ物が挟まったりすると痛みを出すことがあります。でも、オールオン4の場合にはそのようなことが起こりません。
- 外れない
- オールオン4の人工歯は固定式ですので、取り外し式の総入れ歯のように外れたり落ちたりすることがありません。
- すぐに歯が入る
- 総入れ歯の場合、治療を開始してから最終的に歯が入るまで最低4回くらい(1ヶ月程度)はかかります。オールオン4の場合は、インプラントを埋め込んだその日に人工歯を入れることが可能です。
- 骨の吸収を防いでくれる
- 総入れ歯の場合、だんだんと顎の骨がやせてしまい、使う期間が長いほど入れ歯も安定しにくくなります。また、顎の骨がやせると顔にハリがなくなり、シワっぽく老けて見えるようになります。一方オールオン4は、噛む刺激が直接顎の骨に伝わることで、骨の吸収を防いでくれます。そのため、見た目の若々しさをキープすることができます。
- 手術が必要になる
- オールオン4は、インプラントを埋める手術が必要ですが、総入れ歯の場合は手術が必要ありません。
- 適用できないケースもある
- 総入れ歯はどんなケースにでも対応できますが、オールオン4の場合、お身体の状態などによっては手術が行えないケースがあり、そのような場合には適用できません。
- 治療費が高額になる
- 総入れ歯は保険適用が可能ですが、オールオン4は保険がききませんので治療費が高額になってしまいます。
一般的なインプラントと比較した場合
- 体の負担を軽くできる
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歯が全てないケースでインプラントを行う場合、片顎10本くらいのインプラントを埋める必要があります。それだけでも手術部位が多くて大変ですが、総入れ歯を長く使用している場合は特に骨が吸収して少なくなっているため、骨を増やす手術が必要になり、さらに体への負担がかかります。オールオン4は、最少本数4本のインプラントで人工歯を支えることができるため、随分体への負担を少なくできます。また、骨のある場所を選んでインプラントを埋めれば良いため、骨を増やす手術も必要ありません。
- 費用の負担を軽くできる
- オールオン4はインプラント本数が少なくて済むため、治療費用を大幅に抑えることができ、経済的です。
- 審美的に治療できる
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全ての人工歯を一度に作るオールオン4は、歯並びの整った理想的な見た目を実現できます。それに加え、失われた歯茎も人工的に回復できるため、審美的に治療ができます。通常のインプラントで治療した場合、歯茎の回復はできませんので、歯が長くなってしまったりなど、見た目が不自然になることもありますし、お口の張りも取り戻すことができません。
- すぐに歯が入る
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通常のインプラント治療の場合、インプラントが骨とくっつくのを待ってから人工歯を入れるため、人工歯の装着は手術後数ヶ月待たなければなりません。それに加え、骨造成の手術が必要となる場合には、さらに数ヶ月待つ必要が出てきます。オールオン4の場合、手術した当日に人工歯を入れることが可能です。
- 歯を全て抜かなくてはならない
- 通常のインプラント治療の場合、歯がないところにインプラントをすれば良いのですが、オールオン4の場合には全て歯がない状態で行いますので、残っている歯を抜かなければなりません。しかし、状態の悪い歯を放置しても、噛めないだけでなく顎の骨にもよくありませんので、無理に残すことはおすすめできません。
- 治療が受けられる医院が限られる
- インプラント治療を行なっている歯科医院は増えており、現在は多くの医院で治療を受けられますが、オールオン4は高度な技術、専門的な設備を必要としますので、まだまだ治療を受けられる医院が限られています。